ウルフパトロールを、しているのは、
カミくんです。
害獣災害救助犬です。
これは、イノシシが、田んぼに、入って、体に付いた寄生虫を取る為に、転げ回った後です。
こうなると、この田んぼの全ての稲に、イノシシの臭いが付いてしまい、臭くて全ての米が食べられなくなってしまいます。
もちろん、出荷などできません。
この写真は、イノシシがミミズを食べるために掘り返した、ゴルフ場のTグランドです。
この写真は、鹿によって食い尽くされた、木の皮です。
この木は、いずれ枯れてしまいます。
この車は、親子連れのイノシシ9頭と正面衝突して大破した軽自動車です。
もちろん、運転手さんも怪我をしました。
この様な、イノシシやシカの飛び込み事故は後を絶ちません。
今までには、死亡事故も何件も発生しています。
イノシシや鹿と、電車の衝突事故も多発しています。
大きな事故に繋がらなければ良いのですが。
イノシシが、墓石の下にいるミミズを食べるために倒した墓石です。
この様な場所にまで、イノシシが出てくるとは、この墓地の前は、国道で、車の通りも多い商店街なのです。
墓地と隣接した空地は、この地域の方の避難場所になっています。
イノシシが、毎日の様に現れる、怖くて墓参りも出来ないと言われていました。
上の墓地と避難所と隣の神社には、USKのハイブリッドウルフ達の檻の中の砂を散布しました。
効果は絶大でイノシシは出なくなりました、天候にもよりますが数ヶ月に1度、散布をすることでイノシシの出没は減るようですが、臭いだけですと野生動物はいずれ慣れてしまうと言われています。
そこで、ウルフパトロールをすることで、その地に天敵が居ることを野生動物達に教え込むことが大きな効果に繋がります。
この様に、作物は荒らされてしまいます。
農家の方は、「一つのカボチャだけ食べるのならば、まだ許せるけど、あれもこれも穴をあけれしまうから、収穫できるカボチャなんて僅かしかない。作物を作ればどれもやられてしまいマイナスになるばかりで、やっていられないよ」と、作物を作ることを辞めてしまう方がどんどん増えています。これは、農業災害でもありますね。いずれは、国民の食糧需給への危機的な問題となります。
鹿は、2mのネットを張っても飛び越えます。
害獣と呼ばれる動物は鹿やイノシシだけではありません。熊、イタチ、タヌキ、ハクビシン、タイワンリス、アライグマなどの小動物、ネズミも害獣ですよ。
現在、害獣の防御方法としては電気策がほとんどです。
助成金も出ているようですが、助成金の出方は地域によって様々です。
電気策の欠点は、この様な枯れ草などが掛かってしまうと漏電して効果がなくなるのでメンテナンスが大変です。
北海道のコーン畑では、電気策がこの様な原因で漏電し、コーン畑の中にヒグマが入り込んでいることもあり、農家の方は怖くてメンテナンスも出来ないと嘆いているようです。
結果、大量のコーンをヒグマに食い荒らされるのです。
この2頭のウルフドッグは、立派なベアドッグとして、北海道で活躍しています。 彼らが、こうしてウルフパトロールをして、コーン畑の周りを歩いたりマーキングをすることでヒグマは警戒し、畑への侵入を避けられるのです。 また、彼らは、野生動物やオオカミの習性を熟知した特別なハンドラーによる、特別な訓練を受けて、ハンドラーの指示により的確にヒグマを山に追いやります。
全てのウルフドッグが、害獣災害救助犬になれる訳ではありません。 闇雲に追い払い、人里に追い込んでしまえば大きな事故に繋がります。 選ばれたウルフドッグが、特別なハンドラーによる特別な訓練を受けて初めて立派な害獣災害救助犬となるのです。群れで生活するオオカミにとって、仲間とのコミュニケーションは、とても大切で、チームワークを乱せば命取りにつながります。
オオカミは、リーダーと決めた者には、絶対服従で圧倒的な信頼を持ちます。オオカミの血を強く引くオオカミ犬は、ハンドラーをリーダーと従い的確な作業をこなします。
人が山を切り開き、先住者である、動物達の住処を奪い、その地に農作物を作れば、そこは、動物達にとっては餌場になってしまうのでしょうね。
栄養たっぷりの餌を食べて動物達はどんどん繁殖していくのでしょう。
この動物達には、人里に下りてこず山に帰るように教育をしなければいけないのだと思います。
天敵のウルフパワーが効果を発揮してくれます。
険しい山道でも雪山でもウルフ譲りの筋肉と脚力、そして持久力で大型野生動物を上回る素質を持つウルフドッグ達、野嗅覚の過敏な、生動物は、彼らの体臭や排泄物の臭いにも警戒をしまします。
ウルフパトロールをすることで、人里に近づかなくなり餌場を確保できなくなれば出産等数も減っていくでしょう。
未熟がゆえに人間が犯した過ちによって、日本オオカミやエゾオオカミは絶滅しました。天敵が居なくなった事も野生動物の増えた原因かもしれませんが、それよりも、人が増えすぎ開拓しすぎたことが一番の原因だと思います。
オオカミ放獣説もありますが、この狭い日本の国土には、あらゆる場所に人が住んでいます。家畜もいます。頭の良いオオカミは苦労して野生動物を獲ることはないでしょう。まず、楽に捕獲できる、家畜を狙うでしょう。また、オオカミは、野犬と交雑して、発情期も1年に1度から2度になり、出産等数も増え、あっという間に、増えすぎたオオカミ犬は、大型肉食害獣となるのです。頭の良いオオカミ犬の駆除は危険を伴う大きな問題となるでしょう。
増えすぎた野生動物を、放置しておけば動物はどんどん増えていき、ダニやヒルなどの寄生虫の繁殖も抑えられなくなります。
これも人間の犯した罪です。人間が責任を取らなければいけません。
増えすぎた野生動物の駆除も必要でしょう。
駆除するなとは言いませんが、駆除した動物達の命がゴミ扱いで廃棄されている現状が、私には納得がいきません。
尾を切り取り役場に持って来て頂ければ、報奨金を出します。後の遺体は、食べたければ食べて、そうでなければ、勝手に埋没して廃棄しなさい、と言う制度は、色々な問題を起こすと思います。
現に、埋没もせずに山にポイ捨てが大半、その遺体を食べにくる動物は沢山います。病気があれば伝染し、空からはカラスやトビも遺体を食べに来ますから、口蹄疫などのウイルスをも空から運搬されます。
命の重みをもっと真剣に考えてもらいたい。
殺され捨てられる命を回収して、食品として加工すれば、家畜として食べられる為に殺される命の数を減らすこともできます。
殺され捨てられる命を食品として有効活用して、新たな命へと繋げる。
「命のリサイクル」は、絶対に必要だと思います。
また、駆除には、野生動物の生息頭数管理も必要です。絶滅に追い込むことは許されません。
先日、イノシシ解体の講習を受けてきました。
少しでも、無駄死にする野生動物を減らしてあげたいです。
同時に、家畜として食べられる為に殺される命も減らしてあげたいです。
先日、ニュースで、静岡県では、増えすぎた鹿の駆除に、硝酸入りの餌を使い鹿を窒息死させる報道がされていました。 この方法は、死んだ鹿を回収することが困難になり、死骸は雑食のイノシシや熊、野犬、野猫、ハクビシン、などの新たな害獣を呼び込むことになります。もちろん、空からも死肉をむさぼる鳥もやってきます。ウィルスの媒介にも繋がります。
この方法は、本末転倒としか言えません。害獣対策は、何年も先のことを、考えなければ、オオカミ絶滅同様にとんでもない結末を迎えることになるでしょう。
私は、この素晴らしい能力を持った、この子達と長年に渡り共に生着てきました。
この子達の力ゐ借りて、人間と野生動物の共生を目指して行きたいと思います。
見て下さい、この脚力凄いでしょ。
身体だけではありません。
頭脳もオオカミは犬よりも脳が3割大きいと言われています。
今年の6月12日、京都大学野生動物研究センターの教授達の研究チームが、オオカミは、アイコンタクトによる意思の疎通ができる唯一の動物だと発表されました。
ウルフ譲りの、持久力と脚力の強さで深い雪山も平気です。
嗅覚も通常の犬よりも遥かに強いです。
-50度でも平気な身体を持っています。
暑さも水浴びと日陰があれば問題ありません。
鋼の様な強靱な身体と、判断力に長けた明晰な頭脳、鋭い嗅覚、闇の中でも昼間同様に物を捉えられる事のできる視力、僅かな物音も察知できるレーダーの様な聴力、この様な素晴らしい生き物が味方に付いてくれたなら、害獣対策への見通しは明るくなるでしょう。